野湯としては珍しく深いプール。
岩盤斜面に湧く温泉を利用した秀逸な構造です。
岩盤上のメイン・プール
アイダホ州北部、ネズ・パース=クリアウォーター国有林のロクサ川上流。

この地域でアクセスしやすい野湯の一つとして、ジェリー・ジョンソン・ホットスプリングスはよく知られています。
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参照ジェリー・ジョンソン・ホットスプリングス - アイダホ州の温泉
大きく分けて三つの泉源で構成されている野湯。 アイダホ州北部でもっとも人気の高い温泉の一つです。 第一の湯 ジェリー・ジョンソン・ホットスプリングスにもっとも近い都市は、モンタナ州ミズーラ。 ミズ―ラ ...

ジェリー・ジョンソンの駐車場から国道12号線を西へ13分走ったところに、別の駐車場がありました。
これがウィアー・クリーク・ホットスプリングスへの登山口。

駐車場にはくみ取り式のトイレが一つありました。
トレイルは渓流に沿って往復1.1kmの簡単なものでした。

道中、右手に原始的なキャンプ場がありました。
ジェリー・ジョンソンがそうであったように、ウィアー・クリークも心無い利用者による環境破壊から保護するため、2022年から日帰り利用のみに制限されています。

キャンプ利用は不可能になりましたので、ご注意ください。
メインプールは、渓流に向かって岩盤が露出した斜面の中腹にありました。

周囲に植生がなく見晴らしの良い立地に、10人は入れそうな巨大なプール。

天然の岩盤をモルタルでせき止めたプールは、ボランティアが作ったとは思えないほど立派な造りでした。

プールの縁には、座ったり寝そべったりするのにちょうどいい木の板が渡してありました。

プールの底はV字状に深くなっていて、最深部は約2mありました。



泉温44℃、無色透明・無味無臭の源泉が、岩盤の上の方から流入していました。

あふれ出た湯は渓流沿いの第二のプールにたまっていましたが、かなり小さな湯だまりで、私はそこでは入浴しませんでした。

しばらくメインプールを堪能した私は、斜面を登って泉源を観察することにしました。

最上部のプール
温泉の流路は藻で滑りやすいので気を付けて。

露出している岩盤の最上部です。
左手が、メインプールに落下している湯の泉源。

右手にもう一つ泉源があることに気づきました。

これが第三のプールで、ぎりぎり二人入れるサイズにせき止められていました。

足元から緩やかに湧出する源泉の温度は41℃。
湯はやや濁りを帯びていました。

松の香りと静寂に支配された楽園が、そこにありました。

まとめ
Weir Creek Hot Springs, Nez Perce-Clearwater National Forests, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~44℃