高地砂漠の宝石。
二連の湯溜まりの一つには、透明度の高い源泉が自噴していました。
ホワイトホース・ランチ
オレゴン州南東部はほとんど人の住んでいない高地砂漠で、このエリアをわざわざ旅している人は少なからず温泉に興味があることでしょう。
ウィロー・クリーク・ホットスプリングスは、オレゴン州バスクとフィールズという、どちらも小さな集落を結ぶWhitehorse Ranch Laneを通って行けます。
状態の良い未舗装路で、雨天でなければほとんどの車で到達可能。
温泉へは、Whitehorse Ranch Lnから南側へ分岐するダート道を進みます。
ホワイトホース・ランチは、19世紀の牧畜王として知られるジョン・S・デバインによって1869年に設立されました。
以降一貫して牧畜業を営む歴史ある牧場で、255.85 km2の所有地と土地管理局(BLM)が管理する1,162.28 km2の公有地への放牧権があります。
手を加えすぎない
ウィロー・クリーク・ホットスプリングスは、その公有地内に存在する野湯です。
周辺はBLMのキャンプ場になっており、温泉から100フィート以上離れた場所であれば自由にキャンプできます。
とは言え、設備はくみ取り式トイレしかなく、キャンプ上級者向けです。
デバインの入植以前の当地にはネイティブ・アメリカン(北パイユート族)が居住しており、温泉が水源として重要な意味を持っていたことは容易に想像できます。
温泉はダート道沿いに突然現れ、砂漠地帯で植生が少ないため唐突感がありました。
湯溜まりが二連になっているのが特徴で、二つはコンクリートの壁で仕切られていました。
小さい方の湯溜まりは、透明度がきわめて高いことに気づきました。
底部には岩石が転がっていましたが、中央付近は柔らかい砂地が見えていて、水面に波紋を生じながら源泉が自噴していました。
半面、大きい方の湯溜まりは一段低い場所にあり、植物プランクトンで濁っていました。
小さい方の泉温は43℃の適温。
湯は無味無臭で、地中からこんこんと湧いてくるのが神秘的でした。
あふれた湯は大きい方の湯溜まりに落下し、そちらでの温泉の湧出は無いようでした。
人間が自然に少しだけ手を加え、手を加えすぎなかったことで、素晴らしい入浴環境が整っていました。
まとめ
Willow Creek (Whitehorse Ranch) Hot Springs, Fields, Oregon, U.S.
私の好み
種類:野湯、宿泊(キャンプ場)
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~43℃