ボイシ国有林の代表的な野湯の一つ。
岩山の上から自然に流れ落ちる源泉が様々な入浴スポットを作り出している、ひかえめに言って奇跡。
手前の湯
サウス・フォーク・ペイエット川沿いに野湯が密集している、アイダホ州Lowman周辺。
カーカム・ホットスプリングスと並び、パイン・フラッツ・ホットスプリングスは特に人気の高い温泉です。
参考カーカム・ホットスプリングス - アイダホ州の温泉
カーカム温泉は数あるアイダホの野湯の中でも、ランドマーク的存在。 ここでは、過度な人気の集中による環境破壊が問題視されています。 山の湯 ボイシ以北の山中に星の数ほど点在する野湯のうち、もっとも有名な ...
パイン・フラッツ・ホットスプリングスへ行くには、まず森林局の運営するパイン・フラッツ・キャンプグラウンドに入ります。
ここは5~9月営業、計24サイトの有料キャンプ場。
敷地内までループ状の舗装路が続いていて、くみ取り式トイレも備えた人気のキャンプ場です。
温泉に行くだけなら南端の駐車場に車を停めます。
デイユースの利用料金は車1台当たり$5.00。
備え付けの封筒にキャッシュを入れて投函。
温泉までは西へ片道400mの簡単なハイキングです。
川に沿って山火事の跡を眺めながら歩き進めました。
巨大な岩山にぶち当たったら、手前に最初の岩風呂を発見。
川原へ降りて更に進むと、いよいよ巨岩が川に突き出してきました。
岩場を乗り越えると、相当な湯量の源泉が滝のように流れていました。
斜面の途中に入浴可能な湯溜まりが複数。
下まで流れ落ちた源泉は、有志が川原にこしらえた岩風呂の中で川の水と混ざっていました。
無色透明・無味無臭の湯は、泉温47℃のアツアツ。
積雪するような真冬でも温まれそうな地熱がありました。
裏手の湯
サウスフォーク・ペイエット川は、岩山を避けるように蛇行して流れています。
水量の少ない時期なら川原経由で岩山の裏手に行けるようですが、訪問時は雪解け水でかなり増水していました。
そのため、岩山を登り切って西側に下りることにしました。
至るところから源泉が染み出し、析出物で滑りやすく危険な最上部。
源泉の大部分は、コンクリート製の箱からあふれ出ていることが分かりました。
ここから流出した湯が自然に広がって、様々な湯溜まりが形成されていたわけです!
さて、下る行程が予想以上に厄介でした。
もろい砂地の斜面のため、岩石ともども緩やかに滑落しながら下降。
このように、川沿いのルートが使えない場合は難易度が高いため無理は禁物です。
苦労してたどり着いた裏手の湯。
四人は入れそうな、もっとも大きな岩風呂でした。
垂直にそびえたつ岩壁から源泉が落下する間に温度が低くなり、長湯できる適温に仕上がっていました。
キャンプ場の客でにぎわっている手前の湯のすぐそばにあるのに、裏手の湯の静寂はまるで別世界でした。
まとめ
Pine Flats Hot Springs, Boise National Forest, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯(要入場料)
ルール:水着着用
塩素消毒:なし
泉温:~47℃