アイダホ州ほど、特定のエリアに多くの入浴可能な温泉が集中している州を知りません。
その多くは熱々の野湯です。
急斜面の下に
アイダホ州の州都、ボイジーの北方の山岳地帯には、きわめて多くの温泉が存在します。

歴史をひも解けば、その理由が分かります。
現在、主にワイオミング州に属するイエローストーン国立公園でみられる火山活動は、1,650万年前にはネバダ、オレゴン、アイダホの州境付近にあって、徐々に東へ移動してきたといわれています。
その名残がアイダホの数多くの温泉というわけです。

スタンレーのマウンテン・ヴィレッジ・リゾートの交差点から、約15分のドライブ。
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参考マウンテン・ヴィレッジ・リゾート - アイダホ州の温泉
湯めぐりの拠点とする宿でも温泉に入りたい、そんな人のためのモーテル。 宿泊者は風情たっぷりの湯小屋を利用できますが、少々クセのある貸切制です。 寒村の商業コンプレックス スタンレー周辺はアイダホ州屈指 ...
幹線道路を左折して、ベースン・クリーク・ロードというダート道を少し入った路肩に、車を停めます。
普通の車で進入可能。

左手に見える岩山が目印です。
このポイントから渓流を見下ろすと、遠くに見える川原に岩風呂らしき構造物を発見。

ベースン・クリークは、アイダホに数ある野湯のなかでも、比較的分かりにくい場所にあるといえます。


穴場的なスポット

ダート道から温泉へ、直滑降するには危険な急斜面。
少々遠回りになりますが、岩山を回り込むようにして川原へ下りました。

岸まで斜面が突き出ていて、川面を除けばほとんど平らな場所がない辺りに、温泉があります。

この立地のため、岩石を組んで川の一部を区切らないことには、入浴に適した形となりません。

増水したらすぐに流出するので、訪れるたびに様相が変わりそう。

私の訪問時は、主に二つの岩風呂が形成されていました。

湯口は、上流側の岩風呂にありました。

川の水面から少し高い地点の岩間から、無色透明・無味無臭の源泉が勢いよく噴き出しています。
一方、川底からの湧出はない様子。

泉温60℃、うっかり触れれば火傷する熱湯です。
川の水と上手い具合に混合する必要があります。

極楽、極楽!
幹線道路から外れていて訪れる客は少なく、大自然の中でゆったりと湯浴みを楽しめました。

むしろ、アイダホにはこのようなスタイルのワイルドな温泉が数え切れないほどあるので、一つの場所に客が集中しにくいのかもしれません。
アイダホの旅は、充実した湯めぐりになりそうです。
まとめ
Basin Creek Hot Springs, Stanley, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~60℃