滑らかな岩肌を利用した、野湯とは思えないほど清潔で快適な岩風呂。
大きく分けて三つの温浴エリアがありました。
下の湯
トレイル・クリーク・ホットスプリングスへのアクセスは、積雪する冬季以外は難しくありません。
そのため、多くの人で混雑することもあります。
州都ボイシ周辺から州道55号線を北上し、Cascadeの集落で右折。
Warm Lake Roadに入ってからは約30分のドライブ。
看板等はありませんが、道路脇に非常に大きな駐車スペースがあるので分かりやすいでしょう。
駐車場から温泉の湧いている小川、トレイル・クリークまでハイキング。
距離はわずかですが、滑りやすい砂の急斜面なので歩きやすい靴があった方がいいです。
訪問時、温浴エリアは大きく分けて三つありました。
どれも駐車場の対岸にあるため、川を渡る必要があります。
とは言え川幅は狭く、先人が簡素な橋を架けてくれているので問題ないでしょう。
下流側の岩風呂は原始的。
もっとも広かったものの、川の水が流入して入浴するには浅く、ぬるすぎました。
中の湯と泉源
真ん中の風呂は、高温の源泉が岩の上から滝状に流れ込んでいるのが特徴です。
岩石とモルタルでしっかりと固められ、深さのある浴槽。
川の水の流入はバルブでコントロールされていました。
暗緑色の温泉藻で彩られた滝が美しい。
泉源は岩肌を登ってすぐのところにありました。
茂みの中の岩陰で泉温50℃の熱湯が自噴。
それ以外にも、断層面に沿った溝に複数の泉源が連なっていました。
しだいに流量を増した湯の流れは、溝を伝って川に向かって注ぎ込んでいたというわけです。
上の湯
上流側の岩風呂はもっとも小さかったものの、私は一番気に入りました。
やはり岩石とモルタルで固められ、少々の鉄砲水にも耐えそうな頑丈な構造。
斜面の上の方から続く滑らかな岩肌が、浴槽の内側まで続いていました。
源泉は先ほどの溝へと続く細長いパイプを通じて配湯されていました。
泥の堆積はなく、野湯とは思えないほど清潔な印象。
岩風呂内の温度は45℃。
浴槽の底に川の水を引き込むためのバルブがあり、上手い具合に温度を調整できました。
快適な岩風呂で、澄み切った無味無臭の源泉を心行くまで楽しみました。
まとめ
Trail Creek (Samuel's) Hot Springs, Cascade, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~50℃