温泉の湧く洞窟は一見の価値あり。
少々知られすぎた野湯のため、休日の混雑は避けられません。
バレス・カルデラ
ヘメス・スプリングス・バスハウスから、マンハッタン計画で知られるロス・アラモスへと抜ける州道4号線。
参考ヘメス・スプリングス・バスハウス - ニューメキシコ州の温泉
ヘメス・スプリングスの村営浴場。 浴場の脇に泉源が露出しているのも必見です。 泉源を見放題 1860年ごろ、突如として間欠泉が湧き上がったと伝えられているヘメス・スプリングス。 バスハウスは温泉街に現 ...
道路わきに突如広がる広大な平原に、思わず車を停めて見とれてしまいました。
125万年前の大噴火で生じたバレス・カルデラ。
中央部にはっきりとした溶岩ドームが残っているだけでなく、温泉をはじめとする数々の地熱活動が見られ、国立保護区に指定されています。
天然の蒸し風呂
カルデラの西の縁の外輪山を、ハイウェイがヘアピンカーブを描きながら越えるところに、スペンス・ホットスプリングスはあります。
舗装された駐車場が設けられ、日帰り利用は無料。
ここで車を降り、温泉まで往復1.1kmのハイキングです。
高低差こそありますが、難易度の低いトレイルといえます。
サン・アントニオ川に向かって下る山道には、立派な階段が設けられていました。
人気の高いハイキングコースであることがうかがい知れる、良好な整備状況。
渓流を鉄橋で渡ると、今度は上り。
最後は坂の上から温泉が流れ落ちてきて、ぬかるんでいました。
降雨の後などは苦戦するポイントと思われます。
木立が途切れ、火山性の巨岩が目の前に現れたら、目的地に到着。
温泉プールは岩石の周囲にありましたが、更に上の斜面はなだらかに整地されていました。
入浴可能なプールは階段状に二つあり、それぞれ大きな岩石でせき止められていました。
新湯は上段のプールにのみ湧いているため、下段のプールはかなりぬるく、水温27℃。
見晴らしは優れていたものの、湯溜まりの中には藻が繁殖し、快適ではありませんでした。
上段のプールについては、たいてい先客が去るのを待たなくてはなりません。
というのも、こちらのプールには温泉の湧出する洞窟が接しており、いつも大人気。
大人二人が入れる程度の小さな洞窟の中は、高温多湿の不思議な空間。
壁際から、無味無臭の澄んだ湯が音もなく湧いていました。
38℃の源泉でも十分に温かく感じられたのは、洞窟全体が蒸し風呂のように温まっていたから。
願わくはこの空間を独り占めして永遠に下界に出たくなかったのですが、岩間から次の客が順番を待っているのが見えてしまいました。
まとめ
Spence Hot Springs, Santa Fe National Forest, New Mexico, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:水着着用
塩素消毒:なし
泉温:~38℃