コロラド州ユーレイでもっとも歴史ある温泉施設。
別世界のような坑道に湧く、アツアツの湯は必見。
ユーレイ温泉発祥の地
「アメリカのスイス」とも称される観光地ユーレイに、ドイツの温泉地の名前を冠した宿があります。

ヴィースバーデン・ホットスプリングスは、小さな町の東の外れに位置しています。
六人以上のグループでの利用さえ禁止しているこの静かな宿は、ユーレイでもっとも歴史ある商業温泉施設です。

裏手の丘には町名の由来となったネイティブ・アメリカン(ユート族)の酋長、ユーレイの山小屋の遺構があります。

美しい芝生に覆われた中庭からにわかには信じられませんが、当地はかつて金鉱山でした。

1800年代半ば、金鉱労働者たちが坑道の内部に温泉を発見。

1879年にMother Buchanan Bath Houseなる坑夫向けの入浴施設として、営業を開始しました。

1920年代にはサナトリウムとして開発が進行。

今日では宿泊に加え日帰り入浴、スパとして利用可能です。
屋外プールでも温泉は使用されていました。

水着着用必須。
湯口での泉温40℃。

塩素消毒の臭いはありませんでしたが、プールの大きさに対して新湯の投入量が少ないためか際立った浴感はありませんでした。

プール横のオフィス棟から階下に向かう階段。

驚がくのヴェイパー・ケーブ
半地下になっている階下には、日光が差し込んでいました。

サンベッドが並び、大きな鏡があって閉塞感はほとんど感じられませんでした。

ここにはシャワールームと更衣室に加え、スパとヴェイパー・ケーブがあります。

ヴェイパー・ケーブとは要するに蒸し風呂ですが、それは想像の域をはるかに超えたものでした。

何の変哲もない扉を抜けると……

マジすか?
いきなりゴールドラッシュ期に連れ戻されました。



天井付近から流出する源泉が、鍾乳洞さながらのトラバーチンドームを形成していました。

木製の簡素な扉の奥へと進むと、いよいよ坑道の様相。

立ち込める熱気と蒸気で、一種異様な雰囲気。
洞窟内では水着着用は任意です。

最奥部にはコンクリート製の浴槽があり、44℃のアツアツ。

蒸気を発生させるための装置で、入浴用ではないのかもしれませんが、私は構わず肩まで浸かってしまいました。
しびれるほどの高温、キシキシとした肌触り。

振り返っても別世界。
貸切風呂「ローレライ」

ヴェイパー・ケーブの迫力と熱気に圧倒されてしまった私は、翌日になってようやく、貸切風呂の存在に気づきました。

日帰り利用だけでなく宿泊の場合でも追加料金が必要な貸切風呂は、やはりドイツ語由来の「ローレライ」と名付けられていました。
屋外にありながら背の高い木柵で囲まれたプライベートな空間。

神秘的な掛け流しの岩風呂が、そこにありました。
まとめ
Wiesbaden Hot Springs Spa & Lodgings, Ouray, Colorado, U.S.
私の好み
種類:宿泊、日帰り入浴
ルール:水着着用、混浴
塩素消毒:感知せず
泉温:~44℃