他州ではあまり見られないがオレゴン州に多い形態の野湯、それは有料。
国有林の中にあってそれなりに管理されていました。
析出物の丘から渓流を見下ろす
ポートランドから4時間のドライブ、ベイエリアからは8時間、という旅行者には行きづらい場所にあるのが、アムクワ温泉です。
同州ターウィリガー温泉と多くの類似点があります。
参考ターウィリガー(クーガー)ホットスプリングス - オレゴン州の温泉
ふんわりと硫化水素臭の漂う源泉が、階段状になった渓流を流れ落ちていきます。 ここは、オレゴン州でもっとも人気の高い混浴温泉の一つでもあります。 ヒッピー・タウンに近い人気の温泉 オレゴン州で3番目に大 ...
どちらも国有林内にあり、有料、軽いハイキングが必要、そしてどちらも人気のスポット。
状態のよいダート道の先に駐車場がありました。
日帰り専用エリアで、キャンプは不可。
利用料金は車1台当たりたったの$5.00(執筆時現在)。
私の訪問時は係員不在だったので、粗末な料金箱にお金を投入しました。
虹色の橋を渡った後、往復1km強の登山。
距離は短いですが、急斜面が続いて骨が折れました。
落書きに彩られたくみ取り式トイレを見つけたら、温泉はもうすぐそこ。
赤茶けた析出物が丘状に堆積していて、そのはるか下方に沢が流れていました。
温泉はおおそ六つの湯溜まりで構成されていて、どれも有志が析出物をくりぬいて作った原始的なもの。
ルールはClothing optionalで、全裸でいる人も見られました。
崩れそうな屋根で覆われているのがメインプールです。
5人は入れそうな大きさ。
この場所での湧出はなく、それより上部にある泉源から引湯されているのが全てでした。
浴槽内の温度は約41℃。
ホースを操作して、熱くなりすぎるのを防げるようになっていました。
Mitchell Friedman – Umpqua Hot Springs, Oregon (2011) CC BY 2.0
あふれた源泉は広範囲にわたって斜面を流れ落ちていました。
ところどころ、棚田状にくり抜かれた湯溜まりを発見。
析出物の丘は、自然の芸術であると同時に、天然の冷却装置。
下方へ行くにつれ、ぬる湯になっていました。
川原まで下った場所に岩風呂が見えました。
自然に流れ落ちる源泉を、高低差を利用して余すことなく利用している様子。
熱めの源泉を、足元湧出で
さて、アムクワ温泉の類まれな全貌を堪能したので、今度はじっくりと湯に浸かりましょう。
もっとも高い位置にあるこちらの泉源の湯が、他の全ての湯溜まりに流入していました。
にごっていて一見、泥水のように見えますが、心配無用。
底面は柔らかい土でしたが、湯のにごりは温泉由来で十分に清潔でした。
時おり気泡を伴う足元湧出。
泉温44℃の熱めの源泉です。
熱さを我慢して身体を沈めると、金気臭の立ち込める力強い浴感。
オレゴン州に見られる有料の野湯は、「当たり」が多い印象です。
適度に人の手が入り、適度にほったらかしで、素晴らしい。
まとめ
Umpqua Hot Springs, Umpqua National Forest, Oregon, U.S.
私の好み
種類:野湯(要入場料)
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~44℃