イエローストーン国立公園のミニチュア版。
本家に勝るとも劣らない地熱活動の数々を、うっかり死ねる距離で観察できます。
ミッキーマウスがアメリカのシンボルなら
モンタナ州・ワイオミング州・アイダホ州にまたがる偉大なイエローストーン国立公園。
参考ボイリング・リバー・ホットスプリングス(イエローストーン国立公園) - ワイオミング州の温泉
掛け流しっていうレベルじゃねぇぞ! などと意味不明な歓声を上げていた私を、イエローストーンのバッファローやエルクは、冷ややかな目で見ていたかもしれません。 イエローストーンの地獄めぐり 一万を超える温 ...
そのミニチュア版ともいえる地熱活動が、オレゴン州東部にあります。
ミッキー・ホットスプリングスは1992年頃までほとんど知られることのなかったスポットで、今日でも観光地化されていません。
ミッキーマウスがアメリカを象徴するシンボルなら、ミッキー・ホットスプリングスはアメリカの豊富な温泉資源の象徴でしょう。
アルヴォード砂漠の北端、スティーンズ山の東麓に位置し、Fields-Denio Roadからダート道を東へ進んだBLM(土地管理局)の所有地にあります。
入場は無料で、野生生物の侵入による荒廃を防ぐために柵で囲まれています。
熱湯が湧いている危険地帯で、死亡事故も報告されています。
ユニークで繊細な地熱活動の数々
最初に、干上がった空っぽの穴を発見しました。
約60の泉源があり、うち10程度は乾燥しているようです。
好熱菌によって鮮やかに彩られた池を発見。
なおミッキー・ホットスプリングスでの入浴は禁止されています。
誰も見ていないのでとがめる人はいませんが、生死にかかわる温度なので浸からない方が賢明です。
かわいらしいサイズの間欠泉。
温度は88℃と、凶暴な高温。
白い地表は、ホウ酸ナトリウムの結晶。
非常にもろく、うっかり踏み抜くと熱湯プールにダイブすることになります。
あふれ出た湯は小川を形成していました。
湯は神秘的なまでに透明度が高く、底面の造形もくっきりと見えました。
多数のすり鉢状の部分から源泉が自噴しているものと思われます。
笛を吹いているような、奇妙な低音が聞こえてきました。
何と、乾燥した地面から蒸気が噴出して、白煙を伴って地鳴りのような重低音を出していました。
焦げたようなにおい……
泥火山のような噴出孔も見られました。
きわめてユニークで繊細な地熱活動の数々を、うっかり死ねる距離で観察可能。
その点で、ある意味イエローストーン以上の高揚感を覚えました。
まとめ
Mickey Hot Springs, Princeton, Oregon, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:入浴不可
塩素消毒:なし
泉温:~88℃