デザート・ホットスプリングスでもっとも歴史ある温泉宿の一つ。
伝説のギャング、アル・カポネにまつわる噂でも知られています。
補足情報
リノベーションが行われ、現在の様子と一部異なります。
信じるか信じないかは別として
カリフォルニア州屈指の温泉街、デザート・ホットスプリングスに初めて白人入植者が現れたのは1908年ごろといわれています。
現在のトゥー・バンチ・パームスに隣接した土地が最初のホームステッドで、ミラクル・ヒルと呼ばれる丘の周辺です。
なぜ「ミラクル」と名付けられたかというと、丘の麓に温泉と冷鉱泉の両方が自噴していたため。
史実に基づかないなどの指摘はあるものの、1923年にアル・カポネが西海岸での活動の拠点を建てたのがトゥー・バンチ・パームスの始まりとの噂があります。
客室の一つにはカポネの名前を冠したものがあり、室内には当時の弾痕とされるものがあるといいます。
信じるか信じないかは別として想像力をかき立てられます。
1940年からホテルとして一般に門戸を開かれたトゥー・バンチ・パームスは、その歴史の中で何度も売却され、2010年には債務不履行に陥ったことすらあります。
現時点で最後に所有者が変わったのは2015年で、日系アメリカ人のErica Changによる経営とのこと。
広大な敷地内には砂漠とは思えないほどの水と緑があり、アヒルや亀などの生物が多数見られました。
周辺の温泉宿とは一線を画すリゾート感がありました。
ちなみに、18歳以上の大人しか宿泊できません。
グロットと浴槽群
グレードの高いキャビンには温泉が引湯されていますが、そうでなければ共同のプールで温泉に浸かることになります。
プール周辺の水路にはアツアツの源泉が流れており、足湯できるように整備されていました。
湧出量の豊富さをうかがい知れました。
グロットは施設の目玉となる巨大プールで、大小二つに分かれて有機的な形状をしていました。
どちらも温度設定は低く、塩素消毒のにおいさえ感じられたのは残念な発見でした。
私が気に入ったのは、実質的に貸切利用できる浴槽群。
木製またはコンクリート製の浴槽には、バルブを自由に操作して温泉を注げました。
温度設定は熱めで、嫌なにおいは感じられませんでした。
トゥー・バンチ・パームスは、デザート・ホットスプリングスを語る上では外せない特別な場所であり続けることでしょう。
まとめ
Two Bunch Palms, Desert Hot Springs, California, U.S.
私の好み
種類:宿泊、日帰り
ルール:水着着用、温泉付き客室
塩素消毒:あり
泉温:~67℃