ドクター・ウィルキンソンズ・バックヤード・リゾート＆ミネラル・スプリングス（カリストガ） - カリフォルニア州の温泉

泥風呂で有名なカリストガのパイオニアともいうべき歴史的な温泉宿。

2019年にオーナーが変わり、新たな歴史が始まろうとしています。

オールド・フェイスフル・ガイザー・オブ・カリフォルニア

アメリカにはオールド・フェイスフル・ガイザーという名の間欠泉が二つあります。

よく知られているのはイエローストーン国立公園の中の、おそらく世界でもっとも有名な間欠泉。

大昔から定期的に熱水を噴き上げていることから、Faithful（忠実な）の名称が付いています。

もう一つの無名な方は、カリフォルニア州カリストガにあります。

小規模ですがおよそ20分間隔で5分程度、忠実に噴き上げています。

温泉ファンでもなければ、これだけのために観覧料$15.00（執筆時現在）を取られるのは不満かもしれませんが、Grouponに割引券が出ていることもあるので要チェックです。

歴史を作ったドクター

間欠泉から車で5分、カリストガのチャーミングなダウンタウンで、古めかしい鉄道車両が目に付きました。

1868年開業、カリフォルニア州に現存している駅舎の中では2番目に古いカリストガ駅。

鉄道は廃線になっていますが、車両もろとも商業施設として整備されていました。

通りを挟んで駅の反対側に、目立たないホテルがありました。

実はここが、今やナパ・バレー観光の目玉の一つである泥風呂の発祥地なのです。

1944年にカイロプラティックの施術者となったドクター・ウィルキンソンは、1946年にカリストガの今でいうインディアン・スプリングス・リゾート＆スパを借り受けました。

当地の温泉と豊富な火山灰に魅せられたウィルキンソンは、1952年にこの施設を開業しました。

当時は独自のレシピに基づく泥風呂のみを売りにしていましたが、後にホテルと浴場を併設。

泥風呂はカリストガの名物として広く知られるようになり、今では町の数多くの施設で体験できます。

ゴールデン・ヘイブンで泥風呂を体験した私は、ここでは浴場を見てみることにしました。

建物の裏手には屋外プールが二つ。

温度は33℃と28℃のぬる湯。

温泉らしさはあまり感じられませんでした。

しっかり温まりたいなら、内風呂がおすすめ。

湯気で曇ったガラス戸を引いて内風呂に足を踏み入れると、水着着用必須とは言え気分が高まりました。

密閉された空間のため、強烈ではないながらも鼻をつく塩素臭。

かぴばら

カリストガのプールで掛け流しは望めないね

観光地だから仕方ないか

あるぱか

温度は40℃の適温です。

60年以上もの間ウィルキンソン家が運営してきたこの宿は、2019年、サンフランシスコのリゾート会社に売却されました。

2020年には大規模な改修工事を経て、より現代的なアレンジが加えられたと聞いています。

この場所が、今後もカリストガの歴史をけん引していくことを祈ります。

まとめ

公式サイト