オレゴン州の千人風呂の称号は、この温泉に授けましょう。
熱々の源泉と開放感たっぷりの岩風呂が魅力です。
オレゴンのハワイ?
オレゴン州の東端、州内では近くに大きな都市がない代わりに、アイダホ州の州都ボイジーから車で約1時間という立地に、その温泉はあります。
走りやすいダート道が駐車場まで続いています。

一帯はBLM(土地管理局)によって監督されているエリア。
日帰り利用は無料ですが、キャンプ・火気の使用は禁止されています。

駐車場はオワイー(Owyhee)川から少し離れた高台にあります。
ちなみに、あのハワイ(Hawaii)が19世紀初頭までOwyheeと表記されていたのは豆知識。

くみ取り式のトイレがある辺りから草むらに分け入ります。
すぐに、源泉の流れる小川が見つかりました。

源泉は複数あり、この場所では二つの流路が合わさっています。
最上流まで遡ると、木枠で囲まれた泉源を発見。

一部が崩壊した正円のコンクリート製井戸から、とめどなく湯があふれてくるのは不思議な光景です。

やや黄色みを帯びて見える源泉は、無味無臭の54℃。

そのまま入浴するには熱すぎるので、川の水による加水が必須となります。

というわけで川原に行ってみましょう。
子供たちの歓声が聞こえてきました。

川に突き出た千人風呂
オワイー川の対岸は、荒々しい岩壁に面しています。
こちら側の岸には、湯の川を基点として扇状に岩石で囲まれたプール。

50人は入れそうな、なかなかの力作です。
しかし、増水すれば簡単に流出しそう。

空き缶などのゴミが散見されたのが残念な点。

川の水がかなり混入し、地元のキッズが泳ぎ回っていることもあって、やや泥にごりを生じていました。
温度は場所により熱々~ぬる湯、深さは最大1メートル。
全裸で入浴可能ですが、未成年が近くにいる場合は水着を着用してください。

こんな辺鄙な場所で、突然「今、何時ですか?」と日本語で話しかけられてびっくり。
聞けば、三沢基地で勤務経験のあるミリタリーとのこと。

日本の温泉文化に触れ、母国でも温泉を巡っているらしい。
実のところ、アメリカの温泉で米軍関係者に日本駐在経験を披露されたことは、これまで一度や二度ではありません。
世界は想像以上に入り組んでいて、面白い。
まとめ
Snively Hot Springs, Nyssa, Oregon, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~54℃