アメリカに温泉は数あれど、オレゴン州ほど自然のままの温泉に浸かるのがレジャーとして認知されている州はないように思います。
川沿いの野湯にも、ひっきりなしに客が訪れていました。
ぬるめのにごり湯
火山活動の盛んなカスケード山脈近辺には、多くの温泉が湧いています。
そのうちビゲロウ温泉は、アクセス容易な無料の野湯として知られています。
ウィラメット国有林内の温泉ホテル、Belknap Hot Springs, Lodge and Gardensから車で10分もかからない森の中。
マッケンジー川を橋で渡ってすぐ左手にある十字架が、その目印です。
ここで車を降り、二手に分かれている林道の左手、川へ下っていく方を歩きます。
わずか数分のハイキングで目的地に到着。
温泉はマッケンジー川の流路すれすれの崖の下に、ひっそりと隠れるようにあります。
雪解け水が増えると簡単に水没するので、春には温泉に入れないと思っておいた方がよいでしょう。
泉温が40℃前後と低めなので、夏~秋の訪問がおすすめです。
浴槽は3~4人サイズの岩風呂が一つだけ。
源泉はコケむした洞窟の奥底で自噴していて、奥へ行くほど温かくなります。
逆に、手前側は川の水の流入もあって、ぬるくなっています。
入浴ルールはClothing optional(水着着用は任意)で、日没後の入浴は禁止。
プライベート感のある立地にあって、実質的に先着順の貸切風呂のように利用されていました。
湯は灰白色ににごっていますが、特段の臭気は感じられません。
温泉成分が析出した細かい泥が水中に舞って、そう見えているようです。
物理的に大人数が入れず、普段は川のせせらぎに包まれた静かな空間。
しかしこんな隠れ家的温泉でも、ひっきりなしに次の客が訪れます。
オレゴニアン(オレゴン州民)は本当に野湯が好きだな!
まとめ
Bigelow (Deer Creek) Hot Springs, Willamette National Forest, Oregon, U.S.
私の好み
種類:野湯(キャンプ可)
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~40℃
オースティン・ホットスプリングス
カスケード山脈に沿って森の中を北上したところにあるのが、オースティン・ホットスプリングスです。
開けた川原の両岸に50℃弱の熱い湯が自噴し、源泉の周りは緑に変色しています。
ここでも多くのオレゴニアンが、川の水と混ざって適温になっている場所で入浴していました。