雄大な大自然の中の温泉に恵まれたネバダ州でも、とくに人気が高いのがスペンサー温泉。
丘陵のあちこちにRVを横付けできる野湯が点在しています。
頂上の湯
ゴールドラッシュ期の鉱山街の様子がよく残っているネバダ州オースティン。
その町から車でわずか30分の荒野に、その温泉はあります。
一直線の未舗装路は普通の車で走行可能。
温泉は緩やかな丘のあちこちに湧いています。
この辺りまで来ると、路面が荒れている場所もあるので要注意。
丘の頂上付近にウッドデッキがありました。
デッキの端には木製のベンチが一つ。
有志が整備している無料の温泉にしてはずいぶん立派に見えました。
天気のいい日には、こんな開放的な場所で横たわったら気持ちいいことでしょう。
デッキのすぐ奥に地面を直接掘ったプールがありました。
左手の鉄格子で囲われた部分が泉源。
泉温は60℃を超える高温なので、誤って泉源に転落しないような構造になっています。
源泉の一部は溝を伝ってそのままプールに流入。
もう一つの流路はバルブ付きのパイプで、これを操作することで温度調節が可能でした。
プール内の湯加減は44℃程度の熱め。
にごり湯に見えますが、底面から細かい泥が舞い上がっていることがその外観の原因のようでした。
清潔感の面では少々難があるかもしれません。
航空写真で全容を把握
斜面を降りて行くと、先ほどより小さな鉄格子の箱から熱湯があふれていました。
ここから引湯されたところに、飼葉おけを転用した浴槽を発見。
パイプから55℃の高温の源泉が掛け流されていました。
すぐそばまで車を横付けでき、そのままキャンプすることもできるので多くの人でにぎわっていました。
広範囲に泉源が点在しているスペンサー温泉の全容を把握するために、私はあらかじめGoogleマップの航空写真をチェックしていました。
植物が群生しているのが目印。
こちらの浴槽はもっとも離れた場所で見つかりました。
泉温は40℃弱のぬる湯。
木製のステップが沼に向かって突き出ていました。
水浸しの荒野に、飼葉おけが傾きながら沈み込んでいる印象的な光景。
もう一つの浴槽は地面に完全に埋まっていました。
弱い金気臭を伴う熱めの源泉。
雪化粧した山々を遠くに眺めながら、風呂とテントを往復して一日中ゆったりと過ごしたい野湯でした。
まとめ
Spencer Hot Springs, Austin, Nevada, U.S.
私の好み
種類:野湯 (キャンプ可)
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~44℃