ゴールドラッシュに沸いた鉱山都市。
その近隣に打ち捨てられた温泉リゾートがありました。
ゴールドフィールド,ネバダ
地平の果てのような荒野に、立派なホテルの廃墟が現れたので驚きました。
Jasperdo - Goldfield, Nevada (2013)
CC BY-NC-ND 2.0
300名足らずの住民が住むゴーストタウン、ゴールドフィールドはかつて人口2万人を誇る、ネバダ州最大の都市でした。
ゴールドラッシュの中心地の一つであり、1904年にはアメリカ合衆国の30%もの金を産出したといいます。
金価格の下落によるブームの終焉と大火の被害により、町は打ち捨てられました。
温泉リゾートの廃墟

ゴールドフィールドから舗装路を10分ほどのドライブで、家畜が水辺に群がっているのを発見。
この辺りには雨季限定で湖が出現するようです。

流路をたどっていくと、大きなプールが出現。

ゴールドフィールドの最盛期、当地には温泉リゾートが存在していました。

道路からも見える変電所の廃墟が目印です。

変電所のある丘の下に、泉源と浴槽がありました。

浴槽は二つ。
片方は円形のレンガ造りで、もう片方は楕円形のモルタル造り。

地表の色を見ると、丘そのものが温泉成分でできた巨大な析出物であるらしいことが推測されました。

二人サイズのレンガ浴槽には、笹濁りの湯が注がれていました。

湯口は手前のパイプと奥のホースの二つ。

パイプからは48℃、ホースからは50℃の源泉が注がれ、浴槽内で混合されていました。

浴槽の中は43℃の絶妙な湯加減に保たれていました。



金気臭を伴って、リチウムを含有するという泉質を堪能しました。

めちゃくちゃ気持ちいい~!

もう一つのモルタル浴槽は、より原始的な構造でした。

レンガ浴槽に使用されていたホース経由の源泉が、地面を伝って直接モルタル浴槽に流入していました。

排水も縁から垂れ流しているだけなので、藻や沈殿物が多いのが気になりました。

まとめ
Alkali Flat Hot Springs, Goldfield, Nevada, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~50℃