打ち捨てられたようなコミュニティセンターに併設された、ほったらかし温泉。
静寂の中にトロトロの名湯が注がれています。
注意
地元民専用との情報があります。現地の最新情報に基づいて訪問を検討してください。
カマス・レクリエーション・センター
ホットスプリングス(温泉)と名のつく地名を求めて、モンタナ州までやってきました。
カナダ国境に接するグレイシャー国立公園にほど近い、フラットヘッド・インディアン居留地に入ります。
街中だというのに道路は舗装すらされていませんでした。
居留地の風景を長閑と捉えるか、物悲しいと捉えるか。
少なくとも私にとっては、琴線に触れるような光景が広がっていました。
カマス・レクリエーション・センターなる施設。
長らく閉鎖していているようで寂れ切っています。
何の施設だったのか正確には分かりませんが、この田舎町には不釣り合いなほど立派なハコモノ感から、ある種の公共施設であったと推測されます。
内部にはボウリングレーンなどがあったらしく、地域交流を目的としていたことは間違いないでしょう。
前面にフェンスで囲まれた一角がありました。
これが温泉で、営業中。
営業時間は日の出から日没まで。
中に入るのにコミュニティセンターを通り抜ける必要はありませんでした。
壁面の小箱に$5.00(執筆時現在)を詰め込んだら、フェンスに設けられた扉を開けます。
自分の良心以外に、支払いを確認する者はいないということです。
熱々トロトロ
木陰の下にピクニックテーブル。
その奥にコンクリート製のプールがありました。
プールは木製のガゼボでわずかに覆われていましたが、大部分は露天になっていました。
塩ビ管から無色透明の源泉が投入され、ドボドボと音を立てていました。
それが逆に、周囲の静寂さを際立たせていました。
泉温46℃。
かなり熱めの源泉ですが、比較的大きなプールのため自然冷却だけで入浴可能な温度になっていました。
水着着用は必須。
大人の胸まで浸かる深さがあるので、階段のある所から降ります。
源泉は、当地ホットスプリングスの温泉に共通の、焦げたようなにおいが顕著。
肌触りはトロトロ。
見た目からは想像できないほど、ずっしりとして湯疲れしそうな浴感でした。
これほどの名湯がほとんど管理されず、ほったらかしの状態で街角に掛け流されているとは……
モンタナ州ホットスプリングスは、未知の驚きに満ちていました。
まとめ
Rose's Plunge, Hot Springs, Montana, U.S.
私の好み
種類:日帰り
ルール:水着着用
塩素消毒:感知せず
泉温:~46℃