白濁の硫黄泉が町のすぐ近くで自噴しているのは、本当に不思議。
こってり濃厚な湯に浸かりたいときにおすすめです。
注意
私有地のため現在利用できないとの情報があります。現地の最新情報に基づいて訪問を検討してください。
知らなければたどり着けない
ネバダ州の北東の端っこに位置するウェルズという町は、トゥエルブ・マイル温泉で知られています。
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参考トゥエルブ・マイル・ホットスプリングス【個人所有】 - ネバダ州の温泉
ネバダ州屈指の大露天風呂は本当に大きい。 野湯ながらコンクリートで整備され、湯は適温で万人受けしそうな温泉。 その険しい道中さえなければ。 崩落した橋 ネバダ州の北限、アイダホ州との州境付近にやってき ...

市街地から12マイル離れた山あいにあるその野湯は、いつもキャンプ客でにぎわっています。
それよりずっと町に近い3マイルの地点に、その名も3マイル温泉という野湯があることは、ほとんど知られていません。

12マイル温泉へ続く道から鋭角に右折してダート道を1kmほど進むと、道がぬかるんできました。
左手の草むらから、ぬるい水が流れてきていました。

この辺りで車を停めて、岩がちな斜面が黒ずんでいる場所まで数分歩きました。

こってり系野湯
崖の真下に、青みがかった乳白色の池が見えてきました。

池の水の出口には、白い析出がびっしりとこびり付いていました。
流水の温度は40℃程度。

先ほど見た小川は、ここから始まっているようです。

細長い湯だまりを観察すると、大ぶりな岩を手前に配置して、人為的にせき止められていることが分かってきました。

来た方角を振り返ると、何もない荒野の向こうに雪化粧をした山脈がそびえています。
すさまじくフォトジェニックな風景。

それでいて訪れる人がほとんどいないのは、その強烈な臭気のせいでしょう。
日本でならありがたがられる温泉由来の硫化水素臭は、米国では一般的に悪臭として認識されています。



湯だまりの一部にグロテスクな藻が茂っているのも、一般受けしない理由の一つかもしれません。
湧出口の近辺は温度が高いので、温泉藻の繁殖がなく快適に入浴できそうでした。

新湯は岩壁の下のすき間から、波立つほどの勢いで噴出していました。

深さは1m弱のため、中腰で入浴。
岩間にすっぽりと体を収めると、泉温45℃程度で時折かなり熱めに感じられました。

肌がコーティングされるような、濃厚な泉質。

人気がなさ過ぎて、水着着用に関するルールがあるのかどうかは不明。
誰に気兼ねすることもなく全裸で辺りを見渡すと、絵画のように美しい風景の中に自分がいることを実感。

気持ちいい~!!
もし私がウェルズ在住だったら、毎日でも通いたい名湯です。
まとめ
Three Mile Hot Spring, Wells, Nevada, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~45℃