高速道路の真横にある温泉。
好立地ながら誰でも無料で利用できる、壊れやすい楽園です。
見応えのあるオアシス
インペリアル・バレーのメキシコ国境にほど近い場所。
州間高速道路8号線の真横で、ハイウェイを車が次々と通り過ぎる音がうるさいほどです。
この温泉の呼称は複数あり、最近はオールド・フォーギー・ホットスプリングスと呼ばれていますが、ホルトビル・ホットスプリングスとかハイライン・ホット・ウェルなどの別名もあります。
砂利敷きの広大な駐車場には、くみ取り式トイレが一つ。
トイレは汚れていました。
2020年の火事の影響でヤシの木は丸焦げでしたが、見応えのあるオアシス。
この池の水源はプールから流出する温泉のため34℃程度のぬる湯で、湯気が立っていました。
魚などが多く、とても清潔には見えなかったので池での遊泳はやめておきました。
スノーバードの楽園
金網で囲まれたプールエリアは、オアシスのハイウェイ寄りにありました。
深夜から午前5時までの間は使用禁止のようですが、誰でも自由に中へ入れます。
水着着用は必須、ただし全裸の人も出没しているようです。
この一帯は土地管理局(BLM)が所有しており、隣接する土地はロングターム・ビジターエリア(LTVA)に指定されています。
そのため、毎年9月15日~4月15日に2週間を超えるキャンプをする場合は、有料の許可証を購入する必要があります。
最低限の設備しかないとは言え、7か月の全期間を通じてキャンプしても合計$180.00の格安料金。
ところで、取り立てて奇麗でもないこんな場所に長期滞在する人がいるのかと不思議に思うかもしれません。
それがいるのです。
Snowbird(スノーバード)と呼ばれる人々です。
彼らはカナダなど北米大陸の寒い地域から来る避寒客で、少ない予算で温暖な気候を楽しめるこのような場所が人気を博しているのです。
さて、自噴している温泉は51℃もの高温。
入浴には熱すぎるので、夏季はシャワー状に噴霧されて自然冷却する工夫がなされています。
プールは二つあり、湯口から飛び出た源泉はそのまま第一のプールに注がれていました。
源泉は無色透明、やや塩味があり無臭。
深緑色に見えるのは、プールの底がヌルヌルの藻で覆われていたためです。
プールの温度はおおよそ44℃で、体の芯から温まるあつ湯でした。
第二のプールは小さく、浅くなっていました。
第一のプールからあふれた湯が注がれるので、温度は低め。
第二のプールからあふれた湯は、オアシスの池へと流出していました。
キャンプしなくても温泉は無料で利用できるので、様々な価値観を持った多くの人々が訪れます。
その意味で常に快適に入浴できるとは限らない、壊れやすい楽園といえます。
まとめ
Holtville (Old Fogey) Hot Springs, Holtville, California, U.S.
私の好み
種類:日帰り、宿泊(キャンプ場)
ルール:水着着用
塩素消毒:感知せず
泉温:~51℃