山火事被害の痕跡が生々しい山中の野湯。
分かりにくい立地で孤独を楽しめます。
ウォーム・レイク
アイダホ州ウォーム・レイクはボイシ国有林最大の湖で、その名のとおり湖底から湧く温泉水で温められています。
Warm Lake Lodge & Resort
湖水の温度は夏季で22℃とそこまで温度が高いわけではなく、釣りやウォータースポーツに利用されています。
周辺では森林局の運営するいくつかのキャンプ場のほか、1936年創業のノース・ショア・ロッジ、または1911年創業のウォーム・レイク・ロッジで宿泊できます。
涙ぐましい作品
ウォーム・レイクへはCascadeで州道55号線からWarm Lake Rdに入り、東へ約40分のドライブ。
道中、比較的よく知られているトレイル・クリーク・ホットスプリングスの前を通り過ぎます。
参考トレイル・クリーク(サミュエルズ)ホットスプリングス - アイダホ州の温泉
滑らかな岩肌を利用した、野湯とは思えないほど清潔で快適な岩風呂。 大きく分けて三つの温浴エリアがありました。 下の湯 トレイル・クリーク・ホットスプリングスへのアクセスは、積雪する冬季以外は難しくあり ...
湖は袋小路のような場所にあり、どこかへ行く際の中継地点になり得ないので、訪れる人は多くありません。
今回訪れる温泉はウォーム・レイクから丘を一つ挟んだ西側を流れるサウス・フォーク・サーモン川、および並行している林道474号線沿いにあります。
そのエリアには二つの野湯があり、一つはモリーズ・ホットスプリングス。
Warm Lake Rdから林道474号線を南進して初めての交差点で車を降り、近くの橋を渡ったところにあります。
もう一つはそれより手前にある駐車スペースが目印の、通称モリーズ・タブス。
写真はすべてモリーズ・タブスのものです。
温泉は、林道から川に向かう坂道を下ったところにありました。
トラバーチンでできた丘の向かって右側に源泉が自噴しており、多くの岩風呂が形成されていました。
湧出点の温度は55℃。
硫化水素臭が好印象でしたが、泉温が高すぎて入浴には工夫が必要でした。
物好きな先人が高温の源泉をホースで引湯して、渓流の水と混ざる場所に湯だまりを設けていました。
トラバーチンの丘の左側にも、ささやかながら温泉が湧いていました。
こちらの湯はパイプを通じて、優雅なジャグジー浴槽の中へ。
ご丁寧に川の水で加水するためのバケツや、脱衣所のすのこまでありました。
2019年の山火事被害の痕跡が如実に残る、一種異様な光景の中での湯浴みとなりました。
まとめ
Molly’s Tubs, Valley County, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~55℃