アメリカで五右衛門風呂に入ろうと思ったら、選択肢はそう多くありません。
こちらの物件は、熱々の天然温泉掛け流しというサプライズ付きです。
注意
浴槽がなくなり現在利用できないとの情報があります。
温泉ファン泣かせの密集地帯
星の数ほど野湯が密集しているアイダホ州ボイシ北方の山中。
湯けむりを見つけるたびに車を停めて確認していたら、きりがありません。
こんな名もなき水たまりまで、しっかりと温泉。
道路を挟んで向かいの川原にも湯が湧き出ていて、ご丁寧に小さな岩風呂が作られています。
アメリカの五右衛門風呂
ボート・ボックス温泉はそんな地熱地帯でもとくに有名で、SNSで写真を見かけることも多いスポット。
道路の真横から盛大に湯けむりが上がっていて、見逃すはずがありません。
路肩は広くなっていて、車数台が停車できます。
川原をのぞき込むと、そこには一度見たら忘れない形状の湯船が。
これがボート・ボックス温泉の全容で、見てのとおりとても小規模です。
幹線道路の脇に位置しており、いつも人だかりが絶えません。
サーモン川のほとりに降り立ちました。
この辺りは川原が少し広くなっていて、いくつかの原始的な岩風呂が設けられています。
この野湯はここから車で5分の町、スタンレーのコミュニティにより維持管理されています。
かつては同じ場所に木造の浴槽が設置されていて、それが名前の由来になっています。
旧浴槽が洪水で流出した後、今度は流されたくないという思いを込めたのか、金属製の大釜が後任として設置されました。
これによって、以前にも増して独特の存在感を発揮することになりました。
大釜といっても浴槽としては小振りで、二人サイズ。
赤の他人とはご一緒したくない感じです。
五右衛門風呂よろしく下部には薪を入れられる構造がありますが、それには及びません。
熱々の天然温泉が、塩ビ管を通じて絶えず投入されているためです。
泉温58℃、無味無臭。
源泉を入れっぱなしだと小さな浴槽はたちまち熱くなりすぎるので、普段はこうして大半を川原に捨てます。
釜の縁は手触りの良い木造になっています。
無料の温泉ながら何と気の利くことでしょう。
大自然の中で極楽、極楽……と言いたいところですが、背後は幹線道路で車がびゅんびゅん走っています。
着衣に関するルールは明確ではありませんが、車から丸見えなので水着着用を推奨。
塩ビ管は道路の下から伸びていて、何のことはない岩間より豊富な源泉を供給しています。
そのうち一部は別のパイプを通じて、脇の岩風呂に引湯されています。
先客が釜風呂を去るのを待っている間、こちらでウォーミングアップしておくのが賢明かも。
まとめ
Boat Box (Elkhorn) Hot Springs, Stanley, Idaho, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:水着着用推奨
塩素消毒:なし
泉温:~58℃