温泉を好むのは人間だけではありません。
長野県ではニホンザルが温泉を楽しむ様子が外国人観光客に大人気です。
一方ハワイでは、熱帯魚や(運が良ければ)ウミガメと温泉に入ることもできます。
注意
2018年6月、この温泉はキラウエア火山の噴火による溶岩流で消失しました。
クムカヒ岬
ハワイ島(ビッグ・アイランド)の東の端には、火山活動の恩恵で各所に温泉が湧きます。
今回訪れるのは住宅地の中にある温泉ですが、そこへ向かう道がゲーテッド・コミュニティの中にあり、住民とエリア内の宿泊者以外の通り抜けが禁じられています。
ところが裏道があり、ハワイ諸島最東端に当たるクムカヒ灯台の手前を右手に折れ、溶岩でガタガタの悪路を突破してたどり着けるのです。
Jimmy Emerson, DVM - Cape Kumukahi Light (2016)
CC BY-NC-ND 2.0
ほぼすべてのレンタカー会社は、未舗装路の走行を禁止しています。
とは言え、ルールを守ってハワイ島の大自然を満喫できなければ、何のために観光スポットいっぱいのオアフ島を抜け出してきたのか、本末転倒も甚だしい。
余分にお金を払ってトラックかSUVを借り、細心の注意を払ってダート道へ突入!
見えてきました。
シャンパン・ポンドが太平洋とつながっている部分です。
温泉ガスのはじける音
住宅地に囲まれた入り江は、きわめて透明度の高い水をたたえています。
私有地とそうでない部分が複雑に入り組んでいるので、注意しながらの入湯です。
泉温は一番高い部分でも31℃程度とぬるいですが、温泉らしさは「音」で感じられます。
シャンパンという素敵な名称の理由は、入り江の底全体からガスを含む温水が湧出し、パチパチとはじける音が鳴るためです。
シュノーケリング・スポットとしては理想的で、様々な種類の熱帯魚が見られ、時にはウミガメがこの温かい入り江を訪れるといいます。
本格的な温泉というわけではありませんが、海洋生物と一緒に入浴することのできる唯一無二のスポットです。
まとめ
Champagne Pond, Kapoho, Hawaii, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:水着着用
塩素消毒:なし
泉温:~31℃
そういえば……
悪路に怖気づいた人は、近隣のカポホ・タイド・プールの駐車場に車を止めて、徒歩でシャンパン・ポンドを訪問することもできなくはありません。
カポホ・タイド・プールでも、地熱に起因する温水が染み出しています。