野生生物保護区の中にある温泉付きキャンプ場。
最小限の開発しかなされず、大恐慌時代の遺構が点在していました。
シェルドン国立野生生物保護区
1931年に設立されたシェルドン国立野生生物保護区。
ネバダ州とオレゴン州の州境に位置しており、大部分はネバダ側にあります。
火山地形の乾燥地帯にあり、プロングホーンなどの固有種の生態系を保護するために指定されました。
人里離れていることを示す面白い指標として、最寄りのマクドナルドの店舗からの距離があります。
保護区内のある地点は最寄りの店舗から185km離れており、米国本土で最もビッグマックから遠いといわれています(諸説あります)。
主な水源の一つは、温泉。
そして、その温泉を利用したキャンプ場が運営されています。
キャンプ料金は無料。
12のキャンプサイトを先着順で最長14日まで利用できます。
くみ取り式のトイレとピクニックテーブルがある程度のきわめて原始的なキャンプ場で、ゴミの廃棄等はできません。
敷地内には意味ありげな遺構の数々が点在していましたが、特段の説明書きは見つかりませんでした。
そもそもこのキャンプ場が、市民保全部隊(Civilian Conservation Corps)によって開発された歴史があります。
市民保全部隊とは、1930年代の大恐慌後のニューディール政策の一環で、若者をキャンプなどで従事させることで職業訓練を行った失業対策です。
「シャワーハウス」では、当時の建物が現役で利用されていました。
暗緑色の泉源
シャワーハウスは泉源の真横に建てられていて、男女別にはなっていません。
内部は広々としており、更衣スペースの奥にシャワーがありました。
無味無臭の天然温泉をかけ流し。
浴槽があったらなお良かったのですが……
シャワーで体を清めた後は、泉源池へ。
直径10m程度の円形で、深さは約1.5m。
湯は暗緑色ににごっていて、主に植物プランクトンの影響かと思われます。
入浴中にはたくさんの小魚に身体をつつかれました。
泉温31℃のぬる湯。
温泉は池の底から自噴しているらしく、配湯管がシャワーハウスにつながっていました。
あふれ出た湯はそのまま野生生物のコロニーへ。
衛生面ではやや不安の残る湯浴みとなりましたので、湯上り後のシャワーはお忘れなく。
まとめ
Virgin Valley Campground & Warm Spring, Denio, Nevada, U.S.
私の好み
種類:日帰り、宿泊(キャンプ場)
ルール:水着着用
塩素消毒:感知せず
泉温:~31℃