メキシコシティから日帰り旅行も可能な温泉地、イスタパン・デ・ラ・サルでもっとも高級路線の温浴施設が「シャングリ・ラ・スパ」です。
ちょっとした細工で源泉掛け流しも楽しめるローマ風呂が魅力です。
ホテル付属のスパ
イスタパン・デ・ラ・サルでの宿泊を考えた時、海外旅行者にとってもっとも堅実な選択肢はマリオット(Ixtapan de la Sal Marriott Hotel)です。
次点となるのがHotel Ixtapan Spas & Resortでしょう。
このホテルにはマリオットと異なり、温泉を利用したスパが付属しています。
スパは別の温浴施設(パルケ・アクアティコ)を挟んでホテルと反対側にあります。
参考パルケ・アクアティコ(イスタパン・デ・ラ・サル) - メキシコの温泉
温泉大好きメキシコ人にとって、「温泉」は家族みんなで楽しめるウォーターパーク、というイメージが強いようです。 ラテンアメリカ最大級の温泉テーマパークを訪れます。 波立つ屋内プール メキシコシティからの ...
様々なエステやマッサージに加えて、日帰り入浴も積極的に受け付けています。
ローマ風呂(Tinas Romanas)と呼ばれる貸切風呂が、50分の利用で一部屋550ペソ。
円換算で3,000円ぐらいなので、メキシコの物価水準を考えると破格の高値といえます。
無機質で寒々しい廊下の両側に、計20の貸切風呂が並んでいます。
ローマ風呂へ潜入
個室のドアを開けると、ラグジュアリーな空間が広がっています。
浴室の手前に二台のマッサージ台があります。
別料金でマッサージを頼んだ場合、ここで施術が行われます。
重厚で豪華絢爛な雰囲気ながら、1955年創業だけあって随所に古めかしさがあります。
浴室からベッドを眺めます。
浅めの浴槽に貯められているのは39℃の黄土色の湯。
弱い金気臭があり、塩素消毒等はされていません。
壁のレバーを操作してジャグジーの作動を止めてみると、新しい湯の投入がないことが分かります。
つまり、貯め湯を循環させていたに過ぎないということです……
浴室に入って左側の金属製の扉の向こうはトイレです。
相似形になっている右側の扉を開けると、掃除用具入れでした。
年代物のホースの裏を探った私は、黄色いバルブが源泉の元栓であることを突き止めました。
こいつを捻ってやると、みるみる内に水面が上がってきます。
純然たる掛け流しです!
こうなってくると、スパっぽいヒーリングミュージックが邪魔になってきました。
スイッチを切って無音にすると、湯のあふれる音だけが浴室に響きます。
窓一つない閉鎖的な空間なのは難点ですが、ちょっとした細工で源泉掛け流しにできるのは好印象です。
メキシコの片田舎で薄汚れた掃除用具入れを開けていなかったら、私の人生はほんの少し違ったものになっていたかもしれません。
まとめ
Shangri-La Spa, Ixtapan de la Sal, México, Mexico
私の好み
種類:日帰り
ルール:貸切風呂
塩素消毒:感知せず
泉温:~39℃