牛が行き交う牧場の真ん中でスキューバダイビング可能。
澄んだ水は、正真正銘の温泉でした。
東の湯
州間高速道路15号線でネバダ州ラスベガスとユタ州ソルトレイクシティの間を移動するなら、中間付近のメドウ・ホットスプリングスに立ち寄ってみては。
メドウの集落を通り抜けた後、ダート道を西に進んで高速道路を陸橋で越えたら、目的の牧場。
ここは私有地ですが、土地所有者の厚意で開放されています。
キャンプも可能。
その代わり、良識のある行動が求められています。
水着着用は必須、ゴミは持ち帰りましょう。
牧場内は車で自由に走行でき、温泉の真横に車を停めることもできますが、泥っぽい路面が荒れているのでおすすめしません。
牧場入り口付近の駐車スペースを利用するのが無難です。
入浴可能なプールは全部で三つあり、それらが正三角形の位置関係で点在しています。
それぞれ200mほど離れていてほとんど目視できないので、うっかりめぐり忘れることがないよう。
入り口から一番近い東の湯は、もっとも泉温が高く実測36℃。
週末は多くの人で混雑するのがこのプールです。
無味無臭のあっさりとした泉質でした。
南の湯
南の湯まで足を延ばす訪問客はそれほどいない様子。
利用者が少ないので湯がいつも澄んでいるのが特徴。
泉温は30℃のぬる湯でした。
二つのプールが連結したような特徴的な形。
水面付近は地面がテーブル状に張り出していました。
水深7m超、スキューバダイビングさえ可能な深いプールが、泥だらけの牧場になぜ突如出現したのか?
それは太古の火山活動に起因していると思われます。
メドウ・ホットスプリングスから車で30分のところに、タバーナクル・ヒル(メドウ・ラバ・チューブ)という溶岩でできた洞窟が残っています。
これは約1万年から2万4千年前、ボンネビル湖が後退しているときの当地に、活発な火山活動が見られたことを示しています。
その時のマグマが今も地下水をほんのり温めているとしたら、この場所での入浴がより特別なものに思えてきました。
西の湯
西の湯は見て楽しむものとだけ考えておいた方が良いでしょう。
至近距離で家畜が放牧されており、水にし尿が混入していても不思議ではありません。
泉温は実測24℃。
先の二つのプールにあったような透明度はなく、代わりに多くの魚が生息していました。
これら見どころたっぷりの三つのプールに満足したら、帰り際に寄付を募る箱が設置されているので、積極的に支援しましょう。
まとめ
Meadow Hot Springs, Meadow, Utah, U.S.
私の好み
種類:野湯(寸志)
ルール:水着着用
塩素消毒:なし
泉温:~36℃