サングレ・デ・クリスト山脈を、借景として余すことなく利用した温泉施設。
地域柄、スピリチュアルな雰囲気も感じられました。
そこはかとなくスピリチュアル
国道285線をニューメキシコ州からコロラド州へ北上。

西をロッキー山脈、東をサングレ・デ・クリスト山脈に挟まれた荒涼とした盆地が続きます。

この地域にはクレストンという町があり、ヒンドゥー教、チベット仏教など様々な宗教施設が集結したニューエイジの中心地の一つとして知られています。

クレストンから北西に車で30分。
ジョイフル・ジャーニー・ホットスプリングスは、幹線道路のすぐそばにありました。

広大な敷地にはロッジに加え、ユルト、ティピー、RVサイトなど多様な宿泊オプションがありました。

宿泊者は当然、温泉を自由に利用できるわけですが、日帰り入浴も積極的に受け入れている様子。
マッサージやヨガのクラスなど様々な追加オプションもありました。

パステルカラーの内装。
いたるところに幾何学的な文様が掲示されていました。

受付の前を通り抜けて男女別の更衣室、シャワールーム、入浴エリアへの入口が動線上にある機能的な構造。

現在(執筆時)使用不可なものの、貸切の内風呂もありました。

細長い一人用の浴槽が二つ連なっているタイプ。

アジア風の内装で、この空間だけ別世界のようでした。


ガラスの風防

ジョイフル・ジャーニー・ホットスプリングスは、その名称が冠される前から温泉自体は存在しており、初期の歴史についてあまり詳しいことは分かっていません。

少なくとも、1900年代初頭にはミネラル・ホットスプリングスなる大規模なリゾートがあったものの、1950年代に近隣の鉄道が廃線となったことから徐々に衰退。

1970年代から完全に廃墟となった施設では、それでも源泉は湧いていたため、主流社会の価値観から離れたヒッピーたちが住み着き勝手に利用していたようです。

クレストンに代表される地域特有のカウンターカルチャーに、相互に影響を与えたことは想像に難くありません。
ジョイフル・ジャーニー・ホットスプリングスとして再生されたのは1989年。

人々は皆地球上の旅の途中にあり、ここはその途中の休憩場所であるように思えた、ことが名称の理由とのこと。

入浴エリアは現在すべて屋外にあり、ウッドデッキが連なったような形状をしていました。

それぞれのウッドデッキは透明なガラスの風防で囲まれ、荒野の真ん中で入浴しているかのような開放感がありました。

源泉温度は約60℃で、三つの浴槽の温度の温度は37~41℃。

それらの浴槽のほかに、ジャグジー、ドライサウナも完備していました。

うっすらとにごりを生じた湯は無味無臭で、優しい浴感が特徴的でした。

まとめ
Joyful Journey Hot Springs Spa, Moffat, Colorado, U.S.
私の好み
種類:日帰り、宿泊
ルール:水着着用
塩素消毒:感知せず
泉温:~60℃