寂しいほど静かな温泉の街、トゥルース・オア・コンシクエンシーズ。
2017年に新しい温浴施設ができたというのでお邪魔してみました。
古アパートをそのまま利用
トゥルース・オア・コンシクエンシーズに、新たな日帰り入浴施設ができたと聞いてびっくり。
来てみてまたびっくり、とても新しい施設には見えません。
1937年建設の歴史的建造物、フージャー・アパートが、街の片隅で朽ちるに任せていたのを、さしてリノベーションするわけでもなく一般に開放したようです。
そもそもHoosierとは、インディアナ州住民を指す俗語で、不器用とか生真面目といったニュアンスがあります。
歴史を紐解けば、遠くインディアナ州からニューメキシコ州サンタフェに移住したLotz夫妻がオホ・カリエンテで温泉にハマり、当地に温泉付きアパートを建設するに至ったとのことです。
参考オホ・カリエンテ・ミネラル・スプリングス・リゾート&スパ - ニューメキシコ州の温泉
アメリカ合衆国最古といわれる温浴施設、オホ・カリエンテ温泉を訪れました。 「温故知新」という故事成語が意味するように、古い物事を究めて新しい知識や見解を得られたでしょうか? 古きを温めて ニューメキシ ...
建物をよく見ると、なかなか装飾が凝っていて素晴らしい。
医療が未発達の時代のアメリカで、温泉が現代とは比べ物にならないぐらいの健康増進効果を期待されていたことは、アーカンソー州のホットスプリングスを見れば明らかです。
このアパートも、間違いなく富裕層向けだったことでしょう。
営業時間は昼1時から夜8時半までと短く、入浴料は二人当たり30分$5.00の安値(執筆時現在)。
まるで商売っ気がありません。
浴室は全部で四つ、すべて貸切利用で、そのうち三つは露天風呂です。
露天風呂は新設されたものですが、バスタブが出来合いのジャグジー。
この手の趣に欠ける温泉は私の敬遠するところです。
歴史的な内風呂
残る一つは内風呂で、アパートの中にあります。
わずか$5.00で、広々とした空間を貸し切れます。
真新しいタオルも提供されて驚き。
壁と一体になった浴槽は、3人が寝そべれるぐらいの大きさがあります。
手前のパイプが湯口で、水面下に新湯が供給されます。
奥の水面部分に排水口があります。
投入量がそれほど多くないのが惜しいところです。
湯船の中は42℃弱に保たれ、ちょっとぬるいなぁという感じでした。
でも、歴史を感じる空間は魅力的。
営利目的で開放されているとはとても思えない、フージャー(不器用、生真面目)温泉でした。
まとめ
Hoosier Hot Springs, Truth or Consequences, New Mexico, U.S.
私の好み
種類:日帰り
ルール:貸切風呂
塩素消毒:なし
泉温:~42℃