大胆にも州の名を冠した温泉。
歴史的な建物だけでも一見の価値があります。
注意
現在、リノベーションのため閉鎖中との情報があります。現地の最新情報に基づいて訪問を検討してください。
地名そのもの
カリフォルニア・ホットスプリングスへは、最寄りの都市ベーカーズフィールドから1時間20分のドライブ。
州道65号線を北上、Ducorの交差点でHot Springs Driveを東進してシエラ・ネバダ山脈方面へ。
温浴施設にたどり着くずっと前から、”Hot Springs”の表記があちこちに見つかりました。
実は、カリフォルニア・ホットスプリングスは人口50人程度のコミュニティの名前。
そこにある温浴施設の名称が、カリフォルニア・ホットスプリングス・リゾートなのです。
カリフォルニア・ホットスプリングス・リゾートとその駐車場は、徐々に高度を上げて行く舗装路沿いにあり、アクセスは簡単。
セコイア国有林の内側にあるこの温泉の歴史は古く、1800年代には既に、ネイティブアメリカンのヨクツ族が丸太をくり抜いた浴槽を設置していたといわれています。
リゾートとしての開発は1882年に始まり、1908年にはホテルの建設が始まりました。
現存している建物は1926年に建設されたレクリエーション・ホールです。
二度の火災を経て多くの建物が焼失した後は16年間にわたって放置され、1985年に修復されて現在に至ります。
建物の中に入ると高い天井には、はりがむき出しになっていて硬材の床が広がっていました。
初めて来たはずなのに、思い出の詰まった学校の体育館に来たような懐かしい気持ちがこみ上げてきました。
この広いスペースに、受付、ギフトショップ、デリカテッセンが収まっていました。
デリカテッセンではドリンクやアイスクリームだけでなく、温かい朝食も人気の様子。
岩盤に注目
温浴エリアへ行くには階下に降ります。
入り口が2階の高さにあったというわけです。
男女別の更衣室・シャワールームはえんじ色で統一され、飾り気のない雰囲気。
建物を抜けると渓流(ディアー・クリーク)に面した狭い場所に出ました。
温泉は古くはディアー・クリーク・ホットスプリングスと呼ばれていました。
温浴エリアに来ました。
ここで私が目を奪われたのは建物の基礎部分です。
天然の岩盤が盛り上がっていて、建物の方がそれに合わせた構造になっています!
泉源はもともと渓谷の底から6~9m上方に、4か所程度あったといわれています。
温浴エリアの面積の大半を占めているのがスイミングプール。
その奥に二つの円形のジャグジーがあり、それぞれ38℃、40℃の湯加減になっていました。
いずれも源泉またはそれを自然冷却した水で満たされていますが、少なからず薬剤の臭いが気になりました。
塩素消毒のおかげで元の泉質が分かりづらいものの、特徴の乏しい単純泉と思われました。
湯使いこそ満足できなかったものの、美しいセコイア国有林を背景にひときわ映える歴史的建造物は、カリフォルニアの名を冠するに値する強い印象を私に与えました。
まとめ
California Hot Springs Resort, California Hot Springs, California, U.S.
私の好み
種類:日帰り、宿泊(RVパーク)
ルール:水着着用
塩素消毒:あり
泉温:~40℃