畏怖の念を抱かせるほどの野湯。
驚異的な湧出量を誇る泉源から下流に下った地点では、入浴に適した温度になっていました。
バルタザール・ホットスプリングス
人口希薄地帯であるネバダ州北部を横切る州道140号線。
州間高速道路80号線沿いの都市ウィネマッカ周辺から北上し、デニオ・ジャクンションで西へ直角に曲がります。

バルタザール・ホットスプリングスは州道から古い構造物を視認できる温泉ですが、私有地内にあります。
立ち入り禁止のサインが出ていたので、私は遠くから眺めるだけにしておきました。
混じりっけなしの温泉

バルタザール・ホットスプリングスまで来れば、ボグ・ホットスプリングスへはあと20分弱のドライブ。

ボグ・ホットスプリングスも私有地内ありますが、こちらは無料で一般に開放されています。

泉源から下流に下った辺りには大きな駐車場がありました。
キャンプでの宿泊は禁止されています。

トラックに水を積むための設備があった以外は、特段の構造物は見つかりませんでした。
温泉水は家畜の飼育や干し草のかんがいに使用されているそうです。

駐車場の脇の地面に深い溝を刻んで流れているのが、温泉。



この付近は入浴に適した温度になっており、それでも42℃程度。
思いの外アツアツで驚きました。

ところどころせき止められていたり、幅広くなっていたりして変化に富んでいました。

泉源は500メートルほど上流にあり、すぐ近くまで車で向かうこともできます。

溝を流れている水は100%混じりっけなしの温泉で、どこかで他の川の水が混じったりすることはありません。

泉源に向かって徐々に水温が上がっていきます。

ボグ・ホットスプリングスの最下流は貯水池になっており、泉源付近から貯水池までの約1キロメートルにわたって季節によっては入浴可能です。

泉源付近は温泉ガスの臭気が立ち込め、温泉藻で彩られた池底からは、まるで沸騰しているかのような勢いで源泉が湧き上がっていました。
毎分3,800リットルもの膨大な湧出量。

湧出点での泉温は実測53℃。
さすがに入浴不可能です。

とはいえ、源泉地帯を見ずしてボグ・ホットスプリングスを語ることはできません。
私はその光景に言葉を失い、自然への畏怖の念を抱かざるを得ませんでした。

まとめ
Bog Hot Springs, Bog Hot Valley, Nevada, U.S.
私の好み
種類:野湯
ルール:混浴
塩素消毒:なし
泉温:~53℃