アップルゲート（チキン）ホットスプリングス【個人所有】 - カリフォルニア州の温泉

カリフォルニア州の右上の端っこの、直角に曲がっているところに何があるのか。

その謎を解明すべく、私はネバダ州リノの空港に降り立った。

入浴不可ながら見る価値あり

行きづらい場所にあるカリフォルニア州の最北東端へは、リノから3時間強のドライブ。

この辺りはサプライズ・バレーと呼ばれ、グレート・ベースンの西端。

海に注ぐ川はなく、野湯や廃坑が点在しています。

歴史的には、19世紀半ばにアメリカ開拓民が利用した移民の道、アップルゲート・トレイルがこの地域を通っていました。

アップルゲート・トレイルはカリフォルニア・トレイルの枝道のような存在で、比較的危険なオレゴン・トレイルの代替路として利用されていたといいます。

さて、今回訪れるはアップルゲート・ホットスプリングス。

鉄線フェンスで囲われた放牧地の角から、400mほど丘を登りました。

ここは私有地が特別に開放されているだけなので、迷惑な行動はことさら慎むべきです。

ロードクリアランスの高い車なら泉源の間近まで進入できますが、不安なら途中で徒歩に切り替えましょう。

丘の上は広場になっていて、意味ありげな鉄柱と木製パレットがありました。

温泉は、その横の地面からいきなり湧出していました。

あるぱか

丘の上に湧いているのは不思議ね

谷なら分かるが

かぴばら

泉源は大きく分けて二つの場所にあり、熱湯はU字を描きながら合流し、小川となって丘の下に流れていました。

泉温81℃のアツアツ。

強い硫化水素臭を伴う熱気が草むらに立ち込め、わざわざ見に来る価値はありました。

高温の源泉以外に水はなく、浴槽等も設置されていないため、入浴は実質不可能でした。

眼下に広がる放牧地の水源として、それ以外の利用方法を土地所有者は望んでいないのでしょう。

まとめ

そういえば……

アップルゲート・ホットスプリングスから車でわずか3分のところにあるのが、レオナルズ・ホットスプリングス。

こちらは立ち入り禁止の私有地内にあり、少し離れた場所から観察することしかできませんでした。